食品科学科
食品機能系

食品および食品成分の生理機能や健康増進に与える影響を明らかにするため、培養細胞や実験動物を用いて生化学および分子生物学手法を駆使した研究を行います。これらの研究を通じて、科学的根拠に基づいた機能性食品の開発、農産物の高付加価値化を目指します。
食品機能科学分野
食品の機能性を研究する上で必要な知識?技術を習得するとともに、疾患モデル動物や培養細胞を用いて機能性食品の開発を目指した研究を行います。
食品衛生学分野
食品中に含まれる危害物質の生体内制御機構の解明を行い、リスク評価に繋げるとともに、予防医学に資する機能性食品素材の開発と研究を行います。
食品生化学分野
種々の生体分子について生体内での働きや疾病との関わりについて、生化学的手法を用いて理解?解明し、食品を用いた健康増進や疾病予防についての研究を行います。
研究クローズアップ
食品が持つ機能を活かして、超高齢社会を生きる人々の健康寿命を延ばす(食品機能系 食品衛生学分野)

西本 壮吾 准教授
加齢に伴う疾患の予防に、食品の機能を役立てる
超高齢社会を迎え、日本国民の人口に対する高齢者の割合は増加の一途をたどっています。残念ながら加齢を止めることはできませんが、自分の意思で加齢に伴うさまざまな疾患を予防して発症時期を延伸させ、結果的に健康寿命を延ばすことは重要であると考えられます。私たちは、食品が持つ機能によって健康寿命が伸びることを期待し、免疫学を基礎とした抗アレルギー、骨代謝調節、皮膚科学の3つの評価を研究の柱として掲げています。
ツバキ葉に含まれる成分が、私たちの骨代謝を調節する
研究対象は脚光を浴びていない未利用資源であることが多いため、新たな付加価値の発見は想像以上に好奇心を満たしてくれます。最近の研究では、ツバキ葉に含まれる成分が骨代謝を調節する働きがあることを明らかにしました。現在、この研究成果に裏打ちされた関連商品の開発が進められており、人々の健康寿命の延伸に貢献できるものと期待しています。